生産の現場から
vol.3 クロマグロ人工種苗の生産
2021.07.20
近畿大学では今、クロマグロの種苗生産の最盛期を迎えています。
初期飼育は水産養殖種苗センターが担当します。大島事業場(和歌山県串本町)や、奄美事業場(鹿児島県瀬戸内町)の陸上水槽で5~6cmまで育て、海上での中間飼育、成魚養成は株式会社アーマリン近大が担当します。
1970年に研究が始まり、32年の歳月をかけて2002年に完全養殖を達成したことは広く知られていますが、今も生産の現場の中で日々研究が続いています。
海上での養成にはサバなどの生餌が主な餌となっていたため、資源枯渇の軽減と環境負荷の軽減を目的として配合飼料化への研究に着手し、現時点では配合飼料だけで養成しています。
これからも魚粉依存率の低減に向けた研究開発を進め、持続可能な水産業の確立を推進していきます。