生産の現場から
vol5. クエ人工種苗の生産
2021.09.24
9月は、クエの人工種苗を生産しています。
高級魚として、特に冬場に鍋料理として珍重されるクエ。
近畿大学では1988年に世界で初めて人工ふ化・飼育に成功しました。
初期飼育の餌や飼育環境などの課題を克服しながら長い年月をかけて、安定生産できるよう研究を続けてきましたが、生産する種苗の中で難しい部類に入り、現場スタッフは細心の注意を払って飼育しています。
こちらは60日齢ごろの様子です。
こちらは90日齢ごろ。特有の縞模様もはっきりしてきました。
水温の高い環境を好む魚種であり、水温によって成長速度に大きな差が出るため、鹿児島県奄美大島の漁場に沖出しされ、ここからの飼育・管理は、株式会社アーマリン近大にバトンタッチされます。
4年以上育成した後、アーマリン近大が運営する養殖魚専門料理店「近畿大学水産研究所」や、和歌山県白浜町のホテル・旅館・飲食店、「近大本くえ鍋セット」などに提供・販売されます。