生産の現場から
vol15.卵の収容からふ化まで
2023.03.13
vol10で、親魚管理・催熟・卵の収容についてご説明しました。
ちょうど今、主力魚種であるマダイの採卵時期で、日々、収容された卵が管理されていますのでその観察の様子をご覧ください。
担当者は、正常な発生をしているか各成育ステージごとに顕微鏡で観察しながら成長を見守ります。
マダイの卵の直径は約0.9mm。採卵したてを顕微鏡で覗くとこんな姿です。
これで産卵後4時間ぐらい経っており、細胞分裂が始まる「二細胞期」と呼ばれる時期です。
約10時間経過。細胞分裂が繰り返されていきます。
約18時間後。体の各部位ができてきています。
約24時間後。頭や目、背骨がはっきりと見えてきました。
卵はおよそ48時間でふ化しますが、こちらはふ化直前の様子。
すでに心臓が動いており、卵の中で動く様子も見られます。
ふ化直後の仔魚は体長約3mm。
最初の2日ほどは口が開いておらず、この間はお腹の「卵のう」に貯えてある親からもらった栄養分で発育します。
ふ化後は初期飼育担当者に引き継がれ、飼育が始まります。