生産の現場から

vol19.シマアジの初期飼育

2024.01.01

新年あけましておめでとうございます。

本年も近畿大学水産養殖種苗センターの種苗生産についてご紹介するとともに、持続可能な養殖について発信して参りたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

年末年始も現場は動いており、飼育担当者は交代で出勤し飼育管理をしています。

特にシマアジを生産する時期であり、例年クリスマス前後が卵の収容日となり生産がスタートします。

現在飼育中のシマアジ仔魚は12月22日生まれ。

水産養殖種苗センター大島事業場で生産し、浦神大島奄美白浜の各事業場に収容されました。

12月27日現在、5日齢で体長はまだ3mm台(写真)。

t231227シマアジ仔魚.jpg

特にこの時期はちょっとのことで調子を崩したり、後の生育に大きな影響を与えたりすることになるため初期飼育担当者は細心の注意を払っています。

2月上旬に約4cmに育つまで種苗センターで飼育し、株式会社アーマリン近大の漁場に沖出しして中間飼育した後、各地の養殖業者に出荷されていきます

シマアジは近畿大学が生産する中でも生産量が多い魚種の一つで、出荷される稚魚は年間約300万尾、全国で養殖される尾数に対してのシェアは約70%に達します。